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みんなの看板プロジェクト

まちの中も自然界も「看板」だらけ。

機能性を備えた美しい看板とはどんな看板?

​それを地域に増やすにはどうすればいい?

「みんなの看板プロジェクト」の企画は、「トキワバイカツツジについて多くの人たちに知ってもらいたい」という願いから生まれました。人びとにトキワバイカツツジを大切にしてもらうには、まずその存在を知ってもらうことがはじまりだろうと考え、それが絶滅危惧種であってみんなが守っていくべきことを「看板」で知らせようと、わたしたちの仲間から提案がありました。

しかし、トキワバイカツツジについて知ってもらうことはいいにしても、自然の中に人工的な「看板」を立てるのは、かえって自然に“迷惑”なのではないかという疑問が生まれました。

というのも、いま、街中には官公庁はじめ企業や団体、商品などの種々雑多な「看板」があふれています。公園や自然の中でも、自然保護や森づくりを訴える「看板」を見かけます。ところが、このような「看板」は、周囲の環境や状況と関係なく“自己主張”していることが多く、たとえその内容が公共性に富んだものであっても、醜悪でしかない場合が少なくありません。このような乱立する看板は、わたしたちの感覚を鈍磨させ、醜い環境を生んでいるのではないでしょうか。

よく「豊かな自然を守ろう」ということが喧伝されます。しかし多くの場合、豊かな自然は美しい生活環境と対をなしていることが忘れられています。このプロジェクトでは、単に「トキワバイカツツジ」について広く知ってもらうというより、どうしてわたしたちは「トキワバイカツツジ」を絶滅危惧種に追い込んでしまったのかを、生活環境、ことに景観との関係で解き明かし、そのことがどうすれば多くの人びとに共有され、知ってもらえるのかを検討し、その成果を何らかの形(必要ならば看板も)で広く提案したいと考えました。


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